映画「告発のとき」は所属部隊から行方不明となり、やがて惨殺死体となって発見されるイラク帰還兵である息子の死の謎を、同じ陸軍を退役した父親が追及していくサスペンスです。
そして、彼がこの事件を捜査していく過程で、その背後にあるイラク戦争の病根が大きくクローズアップされていく仕掛けになっています。
この映画は実際に起きた事件を元にしているらしく、そのような内容のテロップが冒頭に流れるのですが、多少のアレンジはしているものの、実話をこれだけ上質のミステリーに仕上げた脚本は高く評価できると思います。
それだけこの実際に起きた事件が、如何に衝撃的な内容を含んでいたかという事でしょう。まさに事実はミステリー小説より奇なりといったところでしょうか…。
この映画の主人公であるハンクは元軍人なのですが、所属が軍警察(MP)だったという設定になっており、非合法ながら捜査に介入する点に無理がありません。
また、このハンクにしぶしぶつきあわされる地元警察の女刑事も次第にハンクに感化され、この事件の真相を本気で追及するようになっていきます。
この二人が中盤以降、事件の真相に迫っていくたたみかけるような展開はなかなか見応えがあり、ちょっと変則的ではありますが、この手の捜査もの定番のバディ・ムービーととれなくもありません。
例によってストーリーについてはジャンル的にこの場で語る事はできません。
だが、ただ内容が内容だけに非常に重たい展開となり、しかも後味もあまり良くはないので、見終わってすぐはぐったりとなってしまいした。

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